2024年7月、かつて放送されていたアニメ『地獄先生ぬ〜べ〜』の再アニメ化(放送は2025年)が発表されました。また、2024年10月からは『らんま1/2』の再アニメ化が決まっており、かつての人気アニメの再アニメ化の波が止まりません。
いったいなぜ、アニメ戦国時代である令和に過去の作品をリメイクするのでしょうか。
今回は、再アニメ化ブームが押し寄せている理由を3つ紹介していきます。
目次
再アニメ化した人気作品
再アニメが放送された人気作品
アニメタイトル | 旧アニメ放送年 | 再アニメ化放送年 |
『どろろ』 | 1969年 | 2019年 |
『うる星やつら』 | 1981年 | 2022年〜 |
『おそ松くん』 (リメイク版『おそ松さん』) | 1967年 | 2015年 |
『SLAM DUNK』 | 1993年 | 2022年 |
『フルーツバスケット』 | 2001年 | 2019年 |
『SHAMAN KING』 | 2001年 | 2021年 |
まだまだありますが、直近でリメイクされた人気作品だけでもこんなにたくさんあります。
再アニメ化が決まっている作品
アニメタイトル | 旧アニメ放送年 | 放送開始予定 |
『らんま1/2』 | 1989年 | 2024年10月 |
『YAIBA』 | 1993年 | 2024年10月or2025年1月(発表はされていないため予想) |
『地獄先生ぬ〜べ〜』 | 1996年 | 2025年 |
再アニメ化が続出する理由3選!
①視聴者層の変化
理由の1つ目は、視聴者層の変化です。
これまでアニメは子供が見るものという印象でした。
しかし、新型コロナウイルスによるおうち時間の増加からアニメブームが社会現象となり、アニメは子供から大人まで楽しめるものへ変化しています。
今では子供では到底理解できないような複雑な内容のアニメも多く、大人の方がアニメにハマっている印象があります。
そんな中、かつて人気だった作品を再アニメ化することは、かつてファンだった今の大人世代には刺さるのです。
②話題性(バズり)の確保
最近では、アニメをヒットさせるには話題性(バズり)が必要不可欠です。というのも、1クールにおけるアニメ制作数が昔とは桁違いだからです。
具体的にはテレビアニメで40〜50本と言われています。さらに今は配信サイト限定のアニメ等も存在するため実際はそれ以上に制作されています。
そんな中、アニメをヒットさせるには話題性を使って注目を浴び、視聴者を増やすしかありません。
理由①でも述べたように現在は大人のアニメファンが多いです。つまり、かつてファンだったであろう世代が視聴者層の中枢を担っています。この層をターゲットにすることで制作発表段階から話題を呼び、一気に視聴者を増やすことができるのです。
また、SNSの流行に敏感な若い世代は、こうした大人の作り出した話題に乗っかり新たな視聴者とることでアニメのヒットに繋がるのです。
③収益増加が見込める
これまでのアニメでターゲットとされてきた子供たちは財力を持ちません。
それに比べ、再アニメ化で主なターゲットとなる大人には財力があり、関連グッズやDVDの売り上げにつながる可能性があります。
実際に『SLAM DUNK』の劇場版が公開された時には、関連書籍『THE FIRST SLAM DUNK re:SOURCE』が40代〜50代の間で爆発的に売れています。
再アニメ化のメリット
①映像クオリティが上がる
近年、アニメの映像クオリティは格段に上がっています。
『鬼滅の刃』のように色使いが綺麗なものや、『呪術廻戦』のようにリアルに忠実なものなど、昔では考えられないほどのクオリティのものが多いです。
現代の映像クオリティで再アニメ化されることはかつてのファンにとってもこの上なく嬉しいことでしょう。
②グッズ化が期待できる
再アニメ化で人気が出れば新しいグッズが出ることもあります。
例えば『おそ松さん』『うる星やつら』などは再アニメが大ヒットし、大量の新グッズが発売されています。
かつての推しキャラに課金できるのは嬉しいです。
再アニメ化の問題点
再アニメ化は必ずしも成功するとは限りません。
というのも、いくつかの問題があるからです。
①コンプライアンス問題
昔の漫画やアニメでは現在では考えられないような過激な表現が多く見受けられます。
「女性差別」「未成年喫煙飲酒」「部族差別」や、胸元が丸見えになっていたりといったシーンが当たり前のようにあります。
再アニメ化にあたって、そういったシーンをいかに上手くカットできるかが重要になってきます。
ただ、作品によってはそういったシーンをカットすると物語上支障があったり、面白さが半減してしまったりするので、一歩間違えると期待外れな作品となってしまい、炎上してしまうことも多々あります。
②キャスト問題
旧アニメの印象が強すぎるような作品だと、声優のキャスト問題が発生します。
どうしても当時のキャストのままというわけにはいかず、新しい声優が抜擢されることが多いですが、「前の方が良かった」「印象が違う」といった反感を買うことが多いです。
再アニメ化は特に、かつてファンだった世代をターゲットにしているパターンが多いので、こうした問題は発生しやすくなっています。
最後に
再アニメ化が進むことは本当に嬉しいです。
いくつか問題点はありますが私は仕方ないと割り切って、現代版を楽しむようにしています。
色んな作品が再アニメ化することを願っています。(個人的にはハイスクール奇面組が来てほしい、、、)